ふじみの市のプールの事故は比較的近い場所であり、非常に悲しい事故だと思う。
でも、こういう設備系の事故が起きるたびに思うのは、このプールの設計やったところが「おまえ、何も考えてないだろう」って感じなんだよね。自分は機械屋で、開発設計とかいろいろやるけど、ちょいと見てもずさんな設計だなぁとおもう。土木、建築系の設計っていつも事故がおきるたびにそう思う。管理している人たちも、たぶん、製造工場なんかでおこなわれている安全管理とかにあてはめると、信じられない体制だと思う。
AutoCAD仲間の建築屋さんと、よく飲みながら話をするんだけど、建築、土木の設計屋って、ほんとに愚かな奴らだなぁて思うんだよ。たら、れば・・・って話になるからなんだけど、機械屋、製造工場の安全管理教育では、「事故が起きそうに感じる」ってところは必ず事故が起きるんだ。だから、だれが見ても事故が起きそうにないようになおしていくのが常識なんだけど、建築設計やってる先ほどの彼と話をしても、そういう話は興味ないみたいだもんね。
で、学生時代、卒業研究て担当してもらっていた先生が「ねじ」の世界でも有名な先生だったんで、「ねじは取り外す必要があるからねじなんで、ねじであるからには、かならずゆるむことを考えなくてはならない」って事を教わっている。つまり、単純にねじを締めただけだと、なにもしなくてもはずれることがある。ってことね。で、ゆるみ止め部品が必要なんだけど、これって、非常に微妙なんだよね。スプリングワッシャーが一般的だけど、これが原因で逆にゆるむこともある。
てな事を考えていたら「何もつくれないだろう」って事になっちゃうんだけど、それでも物は作らなければならないわけだ。だから、そこに工夫が必要であり、それが無いから、ねじが取れたらはずれちゃう格子を使っちゃうんだろうね。
使っているポンプと配管周りにかんしても、大いに疑問なんだ。あんなおおきな流路のプールの流れを作るために、なんでφ300程度の配管なんだろう。あれだと流速あがり、なおかつポンプ圧もあがり、効率悪いし、吐出圧が高いから不快な部分があって効率的じゃないだろうと思う。まあ、流体は専門じゃないからなんとも言えないんだけど、コストの問題とかもあって、あんな感じにつくっちゃうんだろうな。管径大きく、流速がもっと低ければ事故は起こらなかったんじゃないかなぁと思う。